お疲れ様です。今回は「五感をフル活用!現在に意識を集中し、突然訪れる過去の後悔や未来の不安に打ち勝とう」をお伝えします。
「ファイブセンス・カウントダウン」で緊急避難
ネガティブな感情をやり過ごすのは難しい話で、一旦激しい不安に巻き込まれると、そこから抜け出すのは苦労するものです。
そんな時に使ってほしいのが、「ファイブセンス・カウントダウン」です。最新の認知行動療法でよく使われる技法で、「不安に吞み込まれそう…」「イライラする!」といった状況で、緊急避難的に効果を発揮します。
このテクニックは、五感を使って行うもので、次のステップで構成されています。
- 1.視覚フェーズ
ストレスを感じたら、深呼吸を一回してから自分の周囲を見回し、目に入った5つの物を声に出して言ってみましょう。スマホ、テレビ、壁、時計、カレンダーなど、とにかく目についたものなら何でも大丈夫です。
- 2.触覚フェーズ
再び深呼吸をしてから、今度は身の回りにある4つの物に触ってみます。床、タンス、毛布、本など、とにかく目についた物に触れてみてください。「意外とザラザラしているな…」といったように、その物体が伝えてくる感触をしっかり意識するのがポイントです。
- 3.聴覚フェーズ
再び深呼吸をしてから、今度は耳に入ってくる3種類の音を選んで聞いてみてください。扇風機の音、テレビの音、車のエンジン音など、適当なものを選んで耳をすましてみましょう。ここでも、「低い音だな…」のように、音の特徴を意識しながら実施してみてください。
- 4.嗅覚フェーズ
再び深呼吸をしてから、今度は鼻に入ってくる2種類の香りを選んで嗅ぎます。部屋の香り、服や布団のにおいなど、目についたものを適当に選んでください。こちらも、同じように香りの特徴を意識しながら行います。
- 5.味覚フェーズ
再び深呼吸をしてから、今度は周囲にある食品や飲み物を1つだけ選びます。チーズやチョコレート、ガム、コーヒーなど何でもいいので、口に入れてじっくりと味わってみます。まわりに何もない時は、舌に当たる空気の感覚を味わってみてもOKです。
「五感」を使うとストレスに強くなれる
ここまでやれば、「味覚フェーズ」が終わったころには、私たちは完全にネガティブな思考や感情から切り離されているはずです。ネガティブそのものが消えるわけではありませんが、少なくとも激しい感情の波には吞み込まれない状態になっています。
「ファイブセンス・カウントダウン」が効くのは、次々と五感に集中していくことで、意識が「現在」に向かうからです。
当然ですが、私たちがいる「いま」という瞬間には、未来の不安や過去の悩みが存在しません。そのため、「現在」に意識を向けると、未来や過去の不安から自由になり、最終的にはストレスも和らいでいくわけです。
嗅覚や味覚などに意識を向けるとストレスが減りやすいのは、多くの研究でも証明された事実です。激しいストレスに襲われたら、すかさず自分の五感をフルに活用して、「いま」に意識を集中させてみましょう。
今回の内容は以上になります。ご閲覧ありがとうございました。