お疲れ様です。今回は「騙されるな!摂取するとむしろ体に悪影響を及ぼす危険なサプリメント」をお伝えします。
日本は、世界でも有数のサプリ大国ですが、現在のサプリには「医薬品よりも規制が格段に甘い」「医薬品よりも研究データが少ない」という大きな問題があります。効果がない商品が高額で出回ったり、長期的な危険性については誰も断言できません。
その結果、多くの人は何の効果もないどころか、長い目で見れば寿命が縮む可能性すらあり得るサプリを無駄に高い値段で買わされる羽目になっています。
このような事態を防ぐために、現時点で信頼あるデータをもとに、体に害を及ぼす危険性を持つサプリをご紹介します。
ビタミンCサプリが虫歯や白内障の原因に
ビタミンCは、日本で最も売れているサプリの一つで、「美肌に良い」「風邪予防に効果がある」と言われ、様々な効能が宣伝されています。しかし、ビタミンCの効果はほとんど期待できません。
信頼性の高い、ある研究の導き出した結論によると
- 一般人がビタミンCをいくら飲んでも風邪は予防できない
- アスリートならビタミンCは風邪の予防に使える
Journal of the American Association of Nurse Practitioners(米国ナースプラクティショナー協会誌) (lww.com)
とのこと。ビタミンCのメリットがあるのは、普段から肉体を酷使するアスリートだけで、そこまで運動をしない一般人がわざわざ飲むほどの意味はありません。また、「ビタミンCで老化が予防できるのか?」の問題については、いまのところ実験によって結果がバラバラなため、「不明」としか言いようがない状態です。
そして、ビタミンCサプリのデメリットについてですが、
- ビタミンCの服用で白内障にかかるリスクが2倍近くになる
- ビタミンCサプリで虫歯を起こしやすくなる
ビタミンCのサプリには目立った効果がなく、しかも白内障や虫歯のリスクがあります。ビタミンCの摂取は、「野菜」や「フルーツ」から摂れば十分です。私の場合、ブルーベリーやキウイの摂取を増やしてビタミンCを摂るようにしています。
酸化したフィッシュオイルが心疾患の要因に
フィッシュオイルは、魚から採取した脂肪をサプリメントにした商品で、「オメガ3」「DHA」「EPA」等の名前で売られており、高い人気を誇っています。
しかし、フィッシュオイルのサプリは異常に劣化しやすく、いくつかの研究でも「フィッシュオイルのサプリは危険」との結論が出ています。
とある論文によれば、「すべてのフィッシュオイルが安全の基準値を大幅に超えて酸化していた」そうです。中には酸化レベルが基準値の7倍に達した商品もあったというからとんでもない状態です。また、研究チームによると、
「酸化したサプリが、私たちの身体の状態にどんな影響をもたらすかはよく分かっていないが、酸化した脂質が心疾患のリスク要因になることは分かっている」とのこと。
アテローム血栓性心血管疾患におけるオメガ3脂肪酸の作用機序に関する新たな知見 |現在のアテローム性動脈硬化症レポート (springer.com)
酸化したフィッシュオイルがどれだけ体に悪いかは、研究例が少ないので断言できません。しかし、酸化リスクを冒してまで、わざわざサプリを摂取するほどの意味はないでしょう。
また、サプリを摂取しなくとも、高品質のフィッシュオイルを摂取できる商品があります。それは「サバ缶」です。一般的なサバ缶は、空気を完全に抜いた状態で密閉するため、お店に並んだ時点でもほとんど酸化ダメージがありません。新鮮なフィッシュオイルを摂取するにはもってこいの商品です。ぜひ試してみて下さい。
カルシウムサプリが骨密度減少や心筋梗塞の原因に
「骨が強くなる」「骨粗しょう症を予防」といった効果が宣伝されているのがカルシウムですが、カルシウムサプリには何の効果もありません。
ある分析の結果によると、「1日の必要摂取量より多くカルシウムを取っても有用な効果は無い」そうで、1日に400~2000mgという大量のカルシウムを摂取しても、骨密度には全く違いが出ませんでした。それどころか、高齢者が大量のカルシウムを飲んだ場合は、逆に骨密度が減少する傾向もあるとのこと。
また、カルシウムサプリの更に大きな問題が「心臓に悪い」というデータです。50~70代の男女1万2千人分の長期的なデータをまとめた大規模な研究結果によれば、
「カルシウムのサプリは、心筋梗塞のリスクを31%も悪化させる」
この現象が発生するのは、私たちの身体は、大量のカルシウムをすぐに処理できないことにあります。サプリで一気に400mgも飲むと、余ったカルシウムが血液中にこびりついて石灰化し、少しずつ血管が固まって心臓に負担をかけていきます。
ただし、この問題は「食事から」カルシウムを摂取した場合は発生しません。同じ量のカルシウムを牛乳や野菜から摂った人には何の悪影響も出ていませんでした。
食品からカルシウムを摂った場合は、サプリのように血中の成分量が急激には増えず、体が時間をかけて処理できます。そのおかげで、カルシウムが血管には害を及ぼさないようです。カルシウムは食事から摂りましょう。
今回の内容は以上になります。ご閲覧ありがとうございました。