お疲れ様です。今回は「自分責めるほど誘惑に負けやすくなる!ダイエットを阻む暴飲暴食と、太るより危険な炎症」についてお伝えします。
暴飲暴食を繰り返す原因
暴飲暴食をした次の日には、「やらかしてしまった…自分はなんて意志が弱い人間なんだ」と後悔したり、お酒を飲み過ぎて二日酔いになったときは「もう絶対に飲み過ぎないようにする」と決心したりします。
しかし、こういう反省はなかなか上手くいかないもので、人は自分を責めれば責めるほど、そのストレスを発散するために、かえって誘惑に負けやすくなるからです。
つまり、食べ過ぎや飲み過ぎを後悔しても、そのストレスを発散するために、また暴飲暴食を繰り返してしまうのです。似た症状に「どうにでもなれ効果」があります。例えば、甘いミルクチョコレートは食べないようにしていたのに、「少しだけなら…」と、つい手を出したとします。すると、「もういいや」という気持ちになり、そのまま食べ続けてしまうという状況が起こるのです。
人間が自分の誘惑に打ち勝つ確率は約50%しかないといわれています。つまり、コイン投げで表が出る確率程度にしか、誘惑に勝つことができないということです。そのため、自分を責めて、そのストレスから好ましくない行動を繰り返すのではなく、自分を許すことも大事だといえます。
太るよりも危険な状態「炎症」
食べ過ぎや、飲み過ぎをしていると太るというイメージがありますが、2~3日の暴飲暴食ではそれほど太りません。自分を責めて繰り返すことで太っていくのです。
しかし、太るよりも危険な状態があります。それは、暴飲暴食が「炎症」のもとになることです。
炎症が慢性的に起こると、細胞を傷つけて老化を早めることになります。その対策として、普段から運動や食生活に気を付けて、できるだけ炎症を抑えることが大事になります。
また、暴飲暴食によりカロリー過多の状態が起こると、脂肪細胞がダメージを受けます。脂肪は無いほうがいいと思われそうですが、脂肪細胞は食欲をコントロールするホルモンを分泌しているので、とても大事なものです。
運動で暴飲暴食の悪影響をリセット
アメリカのミシガン大学の研究によると、1週間の暴飲暴食によるダメージは、少しのエクササイズで無くせることが分かっています。
この研究では、21~26歳の良好状態の成人を2つのグループに分けて、1週間、いつも食べいる量に30%増やした食事を続け、次のような行動をとってもらいました。
- 1週間、食べるだけで他は何もしないグループ
- 1週間で最低でも150分程度の散歩や軽いランニング、スクワットなど、マイルドな有酸素運動をしてもらうグループ(1日あたり20~25分程度)
実験終了後、全員の糖代謝と体脂肪のサンプルを分析し、炎症のダメージがどの程度起きているかを調べると、次のことが分かりました。
- エクササイズを一切行わず、暴飲暴食をしたグループは、体内の脂肪の炎症レベルが上昇した
- エクササイズをしながら暴飲暴食をしたグループは、脂肪の炎症が全く確認できなかった上、糖代謝のダメージもゼロだった
つまり、プラス30%のカロリーで暴飲暴食をしたにもかかわらず、1日僅か20~25分程度のマイルドな運動をするだけで、ダメージを防ぐことができたのです。
また、2012年に行なわれた、810人を対象にした大規模な実験でも、定期的な有酸素運動でメタボの症状が消えたという結果が出ています。この研究からも、軽い定期的な運動が暴飲暴食のダメージを防ぐと考えていいと思います。
他にも、痩せている運動不足の人と、太っているけれど継続して運動している人を比較すると、後者の方が良好だという研究もあります。つまり、痩せているか太っているか、食べるか食べないかよりも、運動することが大切なのです。
1日少しの時間、軽い運動をするだけで暴飲暴食の悪影響をリセットできるので、食べ過ぎた、飲み過ぎたと自分を責める必要はありません。暴飲暴食を止められない人は、日常生活にできる範囲で運動をする習慣を身につけてはいかがでしょうか?
今回の内容は以上になります。ご閲覧ありがとうございました。