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体の痛みが消え、体型と睡眠も改善!1日のベストなウォーキング量

お疲れ様です。今回は「体の痛みが消え、体型と睡眠も改善!1日のベストなウォーキング量」についてお伝えします。

毎日のウォーキングで体の痛みが消える

世の中には様々な運動法があります。ランニング、有酸素運動、エアロビクス、ヨガ、筋トレ等。多くのメディアでは日ごとに新たなエクササイズが紹介され、それぞれが「最高の運動法」と宣伝されています。

しかし、科学的にみれば、毎日を健康に暮らすためにやるべき運動はひとつしかありません。それはウォーキングです。

例えば、信頼度の高いデータは世界保健機関(WHO)が2014年に行った調査です。過去の研究から28万人ものデータを集め、「ウォーキング程の気軽な運動でどこまで健康に繋がるか?」を調査したのです。

歩行・自転車による全死因死亡率の低下と用量反応関係の形状に関する系統的レビューとメタアナリシス |International Journal of Behavioral Nutrition and Physical Activity(行動栄養と身体活動の国際ジャーナル) (springer.com)

結果は「週に約150分のウォーキングで、運動不足の人に比べて早く死ぬ確率が11%減る」というものでした。つまり、1日に20~30分程歩くだけでも、相当に寿命は延びるわけです。当然ながら、他の運動も長生きに役立ちますが、手軽さと安全性を考えれば、ウォーキングを上回るようなエクササイズはないでしょう。

更に、ウォーキングは毎日を快適に暮らすためにも大きく役立ってくれます。というのも、ここ数年の研究で、「毎日歩くほど体の痛みが消える」ことが分かってきたからです。

具体的には、26件のデータをまとめたイギリスの調査によれば、毎日10分以上のウォーキングをする人は、慢性の腰痛、関節の痛み、線維筋痛症などが大きく減少していました。毎日少しずつ歩くだけで中高年を悩ませる「体の痛み」が和らぐのですから、やらない手はないと思います。

慢性筋骨格系疼痛に対する歩行運動:システマティックレビューとメタアナリシス – ScienceDirect

1日のベストなウォーキング量を見つけ出す

一方で、「1日にどれくらい歩くのが最適か?」という問題については、科学界でもはっきりとした基準はありません。

現在、厚生労働省などは「1日あたり8000~10000歩のウォーキングを毎日続ける」ように指導していますが、一方では「1日8000歩を超えると逆に危険」との主張も存在します。ウォーキングの効果は個人の体重や年齢によって影響が異なるため、誰にでも共通するガイドラインを示すのは困難です。

そこで、いくつかのデータに基づいて、「1日の歩数ごとに得られるメリット」を大まかに紹介します。この基準を参考にして1日の歩数を決定し、何度か実践してみた上で、自分の生活に取り組める適切な歩数を選んでみてください。

その際に最適な歩数を判断する方法としては、「歩いた日の夜にぐっすりと眠れて、翌朝に快適に目が覚める」ぐらいのレベルを目指すのがおすすめです。起きてもまだ疲れているようなら歩き過ぎですし、反対に睡眠が改善しないようなら、もう少し歩数を増やしたほうがいいかもしれません。何度か歩いてみて自分にとってのベストを探しましょう。

1日の歩数ごとに得られるメリット

それでは、毎日の歩数ごとに得られるメリットを見ていきます。

  • 1日5000歩…「最低ライン」

いくつかの実験で、1日の歩数が5000歩を下回ったあたりから、足の骨がスカスカになっていく現象が確認されています。別の研究では、1日5000歩以下から夜にぐっすり眠れなくなるとの報告も出ているため、このラインは最低でも守ったほうがいいと思います。

若年成人および高齢者の歩行力学の系統的レビューとメタアナリシス – ScienceDirect

  • 1日7500歩…「体型の維持と睡眠の改善」

国立再生可能エネルギー研究所の実験によれば、1日の歩数が7500歩を超えたあたりから、肥満に悩む人の割合が大きく減り始め、「ぐっすり眠れた」と報告する人が増えました。現時点で1日の歩数が7500歩に届いていない方は、まずはこれくらいの量を目指すと、毎日の暮らしが楽しくなると思います。

歩数計によって測定された身体活動のさまざまな量と成人の健康転帰との関連:Journal of Physical Activity and Health、第13巻、第11号(2016年) (humankinetics.com)

  • 1日10000歩…「長生きとメンタルの改善」

一般的に「健康に良い」と言われている歩数ですが、実は科学的根拠がそこまで多くありません。ただし、2016年に行われた研究では、1日10000歩を超えると肥満と無縁の体になり、更には怒りや不安などのネガティブな感情も減少したとの結果が出ています。もっとも、年齢や体力によっては歩き過ぎになる可能性もあるため、疲労感などに注意しながら歩数を増やしてください。

SciELO – ブラジル – コミュニティ設定の太りすぎの参加者の身体的および精神的健康に対する 1 日あたり 10,000 歩の影響: 予備的研究 コミュニティ設定の太りすぎ参加者の身体的および精神的健康に対する 1 日あたり 10,000 歩の影響: 予備研究

  • 1日12500~15000歩…「さらなる老化の抑制」

この歩数になると、まだ研究が進んでいない状況です。一応、2012年に東京医科大が行った研究では、1日12500歩を歩く人は心疾患リスクが減少したとの報告が出ていますが、まだまだデータの裏付けが必要でしょう。運動不足の人が、急にこのレベルまで歩数を上げるのはNGです。もし1日10000歩まで歩いても物足りない感覚があったときだけ、15000歩を目指してみてください。

中年日本人の段階的身体活動と心血管リスク:日本国民健康・栄養調査 2006 in: Journal of Physical Activity and Health Volume 9 Issue 8 (2012) (humankinetics.com)

以上のデータはあくまで大まかな参考に過ぎません。日頃運動をしない人は、ひとまず5000歩から始め、余裕があれば数週間ごとに歩数を上げていくのがおすすめです。急に過度なウォーキングをしないよう、注意してください。

今回の内容は以上になります。ご閲覧ありがとうございました。

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Takaブログ
ストレスによる体調不良をきっかけに、体調管理・ヘルスケア・心理学等に関しての情報収集及び実践を繰り返しながら、日常生活のパフォーマンス向上に努めるようになった。 このブログでは上記の内容を中心に「科学的根拠のある情報」を発信しています。