お疲れ様です。今回は「お腹の調子を悪くする!腸内環境や大腸菌にも悪影響を及ぼす人工甘味料の闇」についてお伝えします。
腸内環境に悪影響を及ぼす危険性がある
人工甘味料には良い面と悪い面の両方があります。結論からいうと、人工甘味料はある点においては安全です。アメリカ食品医療品局(FDA)もいろいろ調査した上で、「大丈夫だ」と言っています。
では、なぜ「闇」があるかというと、腸内環境に問題を起こす可能性があるからです。正確に言うと、腸内環境が悪くならない人もいますが、悪くなる人もいるので、基本的には避けたほうが安全なのではないかということです。
イギリスの総合学術誌「ネイチャー」に掲載された論文に、マウスにいろいろな人工甘味料を与え、腸内環境がどう変わるのかを調べた実験が取り上げられています。実験では、マウスを次の2つのグループに分けています。
- 生後10週間のマウスにブドウ糖をあげるグループ
- 生後10週間のマウスに人工甘味料をあげるグループ
それぞれ11週間ほど育てると、人工甘味料を摂取したマウスはグルコース不耐症のレベルが上がっていました。グルコース不耐症というのは、糖質を処理する能力が下がっている状態のことで、甘いものを食べたときに、それをうまく処理できなくなります。すると、体の中に糖質が溜まり、結果的にメタボになったり、糖尿病になったりするのです。
頭をスッキリさせたいときは、ノーズミント
ちなみに、一番影響が大きかったのは、ミント風味の清涼菓子などに含まれるサッカリンを与えたマウスでした。なので、口からミントを摂るのはあまりおすすめしません。
頭をスッキリさせたいときは、ノーズミントのような、鼻から吸引するタイプのミントを使用するのがおすすめです。
マウスの実験だけでは人間に影響があるかどうか分からないと思われるかもしれませんので、7人の健康的な男女を対象に行われた研究を紹介します。この実験の内容は、次のとおりです。
- 普段は人工甘味料を全く摂らない人たちを集めて、1週間だけサッカリンを飲んでもらう
- サッカリンの容量は、体重1kgあたり5mgくらい(FDAが安全だと認めている量)
つまり、安全とされる量のサッカリンを飲んだらどうなるかということを調べたのです。その結果、おもしろいことが分かりました。
- 7人中4人が、グルコース不耐症のレベルが上がり、腸内環境が悪化した
- 他の3人には影響が無かった
たった1週間飲んだだけで、腸内環境が劇的に変わった人と、全く影響が無かった人がいたのです。
昔、人工甘味料でお腹を壊す人と壊さない人がいるという研究がよく出ていました。その理由は色々あると思いますが、人工甘味料で腸内環境が悪化する人としない人がいるようなのです。
なので、どうしても人工甘味料を食べなければならない場合以外、体内に入れないほうが安全と言えるでしょう。少なくとも、すでに太っている人やメタボの人、アレルギーがある人や高血糖な人はやめておいたほうがいいと思います。
人工甘味料が腸内環境に悪いもう一つの理由
更に、シンガポールの南洋理工大学の研究により、人工甘味料が腸内環境に良くないもう一つの理由が明らかになっています。この研究は、大腸菌に人工甘味料を垂らすとどうなるかを調べたものです。実験は、次のように行われました。
- 毒素を出すと光る大腸菌をつくる
- その大腸菌に人工甘味料を垂らす
- 使用した人工甘味料は、アスパルテーム、スクラロース、サッカリン、ネオテーム、アドバンテーム、アセスルファムK(カリウム)の6種類
これらの人工甘味料は、どれもFDAが安全と謳っているもので、日本でもお菓子類によく使用されています。その結果、すごいことが分かりました。
1mlあたり1mgの人工甘味料を垂らしただけで、大腸菌に毒性が確認されたのです。
つまり、人工甘味料を少し垂らすだけでも、大腸菌が毒素を出し、光りはじめたのです。このことから、カロリーオフの商品などに入っている程度の量でも、それが腸内に到達すると、普段は悪さをしない大腸菌が毒素を出しはじめる危険性があるのです。
「疲れたから甘いものを食べよう」と思ったときに、ゼロカロリーのジュースなどはやめておいたほうがいいでしょう。
今回の内容は以上になります。ご閲覧ありがとうございました。