記事一覧

人生の意味や目的をはっきりさせ、ライフスタイルを良好かつ睡眠の質も高める

お疲れ様です。今回は「人生の意味や目的をはっきりさせ、ライフスタイルを良好かつ睡眠の質も高める」についてお伝えします。

人生の意味について考える

睡眠の質を高める手法として、「人生の意味」について考えたことがある人は少ないと思います。「自分はこの人生で何を成し遂げたいのか?」「自分は何のために生きているのか?」といった哲学的な思考は、睡眠の質となんの関係もなさそうにみえます。

ところが、最新の研究により、「人生の意味」が私たちの睡眠を大きく左右する事実が分かってきました。

代表的なのはノースウェスタン大学の調査で、研究チームはMARSやMAPという大規模なデータセットを使い、平均79歳の高齢者の「睡眠の質」と「人生の目的」をチェック。2つのデータの相関を分析しました。

人生の目的は、高齢者の睡眠障害の減少と関連していますか? |睡眠科学と実践 (springer.com)

この研究では、被験者が持つ「人生における目的」を、「過去に自分がしたことや未来にしたいことを考えると良い気分になりますか?」や「当てもなく人生を生きる人もいるが、自分は違うと感じますか?」などの質問で判定しています。自らの人生に何らかの目標を持ち、生きる意義を感じながら暮らせているかどうかを調べたわけです。

全てのデータをまとめたところ、やはり「睡眠」と「人生の目的」には大きな関係性が認められました。人生に意味を感じている人ほど睡眠の質が高く、無呼吸症候群のリスクも低かったのです。

人生の目的がはっきりすると、ライフスタイルも良好になる

このような違いが現れたのは、人生の目的がはっきりした人はライフスタイルも良好であるケースが多く、結果として睡眠の質が改善されたからです。ミシガン大学公衆衛生学部が約7000人を5年観察した調査でも、日常的に人生の意味を感じられているグループは、そうでないグループよりも、なんと早期死亡率が2倍も低かったと言います。

50歳以上の米国成人における人生目的と死亡率との関連 |公衆衛生 |JAMAネットワークオープン |JAMAネットワーク (jamanetwork.com)

観察研究なので明確な因果関係は特定できないものの、「人生の意味」が私たちのなかに前向きな精神状態を生み、それが睡眠改善をもたらす可能性は高いでしょう。真の快眠を手に入れるためにも、「自分の人生に張り合いをもたらしてくれる目標は?」と、定期的に考えてみてください(週末の20~30分くらいを使うのがおすすめです)。

ただし、いきなり「人生の意味を考えよう」と言われても困る人が多いでしょうから、その場合は、まず「自分にとって良い睡眠とは何を意味するのか?」を掘り下げていくといいでしょう。試しに、次の質問について考えてみてください。

  • なぜ私はもっと眠りたいのだろうか? 睡眠不足による不調を避けたいと考えたり、気分を悪化させたくないと思うのはなぜだろうか?
  • 十分な睡眠を取れて頭が完全にクリアなとき、あなたはどのような人間として行動したいでしょうか? 何を達成したいと思うでしょうか?
  • どのように眠れたときに、あなたは最高のパフォーマンスを発揮できると思いますか?

質問の回答はそれぞれで、人によっては「大切な人のために万全の能力を発揮したいから眠る」と答えるかもしれませんし、また別の人は「常に万全な体調でいる」ことそのものに人生の意味を感じるかもしれません。

私の場合も、「健やかで体調良く生きる」ことが人生の目標で、これ以上に大事なことはありません。

絶対の正解は存在しないので、あなたにとって一番しっくりくる答えを探してみましょう。何度も考えるうちに、だんだんと睡眠の質が上がっていくはずです。

今回の内容は以上になります。ご閲覧ありがとうございました。

ABOUT ME
Takaブログ
ストレスによる体調不良をきっかけに、体調管理・ヘルスケア・心理学等に関しての情報収集及び実践を繰り返しながら、日常生活のパフォーマンス向上に努めるようになった。 このブログでは上記の内容を中心に「科学的根拠のある情報」を発信しています。