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人気俳優や歌手の影響で流行した、野菜の多い食生活「ベジタリアン」の意外な効果

お疲れ様です。今回は『人気俳優や歌手の影響で流行した、野菜の多い食生活「ベジタリアン」の意外な効果』についてお伝えします。

人気俳優や歌手の影響もあり、日本でも流行

昔から、野菜を中心にした健康法がいくつか存在しますが、日本で人気なのは「ベジタリアン」です。「ベジタリアン」は、ご存じのとおり肉を食べずに野菜だけで暮らす食事法です。卵や牛乳は食べてもいい「ラクト・オボ・ベジタリアン」や、完全に野菜しか食べない「ヴィーガン」など、様々なタイプが存在します。

俳優のトムクルーズや歌手のマドンナらも愛好家で、逆輸入される形で日本でも人気が爆発。折からの健康食ブームにあやかり、専用のカフェができたりレシピ本が刊行されたりと、現在でも注目を集めています。いかにも体に良さそうな食事法ですが、実際のところはどうなのでしょうか?

野菜の多い食生活が体に良いのは間違いない

まず前提として、野菜が多い食生活が体にいいのは間違いありません。これは多くの研究で立証されてきたことで、この事実に反論する専門家はまずいないでしょう。

米国の男性と女性における果物と野菜の摂取量の変化と体重変化を最大24年間追跡:3つの前向きコホート研究からの分析 |PLOS医学

しかし、肉を完全に絶つべきかと言われれば、まだ科学の世界でも完全に一致した考え方はありません。野菜だけの暮らしが健康にいいという確たる証拠がないからです。

例えば、2016年にイタリアのフィレンツェ大学行った研究を見てみましょう。これは「ベジタリアンで健康になれるのか?」という問題について調べた過去のデータから、96件のデータを選んでまとめたもので信頼性が高い内容です。

心血管疾患予防のための地中海式食事療法とベジタリアン食の比較(CARDIVEG試験):ランダム化比較試験の研究プロトコル |試験 (springer.com)

その結論だけを抜き出すと、一般的な食事とくらべてベジタリアンには以下のようなメリットがありました。

  • 心疾患のリスクが25%減る
  • 癌の発症リスクが8%減る
  • 体重も少ない傾向がある
  • コレステロール値も良好

このデータだけを見れば、まさにベジタリアンの圧勝。肉を断つのが健康への近道とも思ってしまいそうです。

ベジタリアンと肉好きの病気発症率はほぼ同じ

ところが、ことはそう簡単にはいきません。以上のデータは、あくまで「ベジタリアンには健康な人が多い」事実を示しただけであり、「ベジタリアンで健康になれる」ことを明らかにしたわけではないからです。

ここで考えねばならないのは、「ベジタリアンには健康意識が高い人が多いのでは?」という仮説です。

ちょっと想像してみただけでも、ベジタリアンでタバコを吸う人は少なそうですし、普通の人より体に気を使ってるケースが多いと思います。その一方で、肉好きには酒とタバコも好きな人が多いようなイメージもあるのではないでしょうか?

つまり、シンプルにベジタリアンの健康状態を調べただけでは、本当に肉を抜いて健康になれるのかが判断できないのです。

そこで参考になるのが、「もともと健康意識が高い男女」だけを対象にした研究です。

英国のベジタリアンの死亡率:EPIC-Oxfordのレビューと予備結果 – ScienceDirect

これはイギリスのオックスフォード大学が発表したデータで、まずは健康雑誌や健康ショップなどで募集をかけ、健康意識が高い男女だけを約11000人ほど集めました。続いて全員に「ベジタリアンかどうか?」を尋ねた上で17年にわたって追跡調査を行ったところ、おもしろいことにベジタリアンと肉好きの全死亡率は変わらず、病気の発症率もほぼ同じだったのです。

似たような研究は他にもいくつか行われていますが、いずれも結果は同じでした。

肉を食べる人や肉を食べない人のがんや虚血性心疾患による死亡リスク |BMJの

野菜とフルーツだけの生活をしても、肉を食べる人と比べて癌や心疾患の発症率は変わりませんでした。

要するに、肉を抜いたからといって健康になれるわけではなく、結局は日々の健康意識の高さが一番大事だったわけです。拍子抜けするほど当たり前の結論ですね。

今回の内容は以上になります。ご閲覧ありがとうございました。

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Takaブログ
ストレスによる体調不良をきっかけに、体調管理・ヘルスケア・心理学等に関しての情報収集及び実践を繰り返しながら、日常生活のパフォーマンス向上に努めるようになった。 このブログでは上記の内容を中心に「科学的根拠のある情報」を発信しています。