お疲れ様です。今回は「肺がんリスク上昇!?様々な副作用を引き起こすビタミンBサプリの闇」についてお伝えします。
ビタミンB群を飲むメリットはなく、むしろ副作用で心臓にダメージが…
ビタミンB群は、ビタミンB6、ナイアシン、葉酸などの成分をひとつにまとめた商品です。
ビタミンBは人体が正常に働くために欠かせない栄養素で、「美容に良い」や「不規則な生活の人に必須」などと言われます。日本では、「ビタミンB群」のほかに「ビタミンBミックス」や「ビタミンBコンプレックス」といった名前の商品が販売されているようです。
しかし、いまのところビタミンB群を買う理由は見当たりません。なにせ現在までのデータを見る限り、ビタミンB群のメリットは特に報告されておらず、代わりに様々な副作用が明らかになってきたからです。
手始めに、「ビタミンB群にはメリットがあるのか?」という点から見てみましょう。この問題については、アメリカ心臓協会が過去の論文を大量にレビューしたうえで、ビタミンB群の効果について次のような結論を出しています。
Diet and Lifestyle Recommendations Revision 2006 | Circulation
- ビタミンB群が心疾患を減らすという証拠はない
- 逆に、ナイアシン、葉酸、ビタミンB6などは、体内のホモシステインを増やす副作用がある
ホモシステインとは、体内でタンパク質が代謝された後に出る「残りカス」のようなものです。
とても酸化しやすい性質を持った物質で、体内のホモシステインが増えるほど、心疾患にかかりやすくなることが分かっています。つまり、ビタミンB群を飲むと、逆に心臓へのダメージが増えてしまう危険性があるわけです。
ビタミンB群サプリで肺がんリスクが最大4倍に…
さらに恐ろしいことに、近年のデータではビタミンB群による白内障リスクも指摘されています。約77000人のアメリカ人を対象にした2017年の調査では、全員を10年にわたって追跡し、ビタミンB群の健康効果をチェックしました。結果を箇条書きで紹介しましょう。
- ビタミンB6やビタミンB12で肺がんリスクが30~40%上がる
- 特にタバコを吸う男性はビタミンB群で肺がんリスクが3~4倍になる
現時点では、ビタミンB群のサプリはメリットが確認されていないうえに、肺がんのリスクまで抱えているわけです。
データによれば、ビタミンBの問題が出てくるラインは、ビタミンB6が1日20㎎以上、ビタミンB12が1日50mcg以上とのこと。この数字は、日本で売られている一般的なサプリを使った場合でも簡単に超えてしまう量です。
厚労省の調査によれば、そもそも現代の日本でビタミンB群が不足している人はほとんどいません。大半の人にとっては、ビタミンB群を飲む意味はないと言えるでしょう。
今回の内容は以上になります。ご閲覧ありがとうございました。